パーティー パーティー サプライズパーティー!!

今日は何の日  あの子の日















surprise party















今日が何の日か知っておられるでしょうか?
残念ながらワタクシは寝顔を見たことはないのですが、あの子はいつもと同じように、日当たりの良いみかん畑で眠っておられるようです。
さてさて、今日は朝から騒がしいですね。でも、少し淋しいのでございます。
いつもなら私から離れようとしない、この船の船長さんさえ、忙しそうにバタバタと走り回っておられるのが分かるのです。
バタバタしているのは普段も、でしょうか?
今日のは、ある程度規則正しい音なのですよ。ワタクシには分かるのです。


おや、長鼻君ではございませんか。
何かご用でございましょうか?
あらあら。ワタクシにもお洒落をして頂けるのですか?
嬉しゅうございます。仲間というものは素晴らしいですね。
ワタクシめも、その一員だと思うと堪らなくなるのですよ。お伝え出来ないのが実に残念でございます。
着飾って下さった自分の姿を見る事が出来ないのも残念ですが、何と言っても長鼻君が着せて下さいました。
美しいのでしょうとも。


ふむ。この、音も振動も弱い足音は、ロビン様ではございませんか。
普段はみかん畑の下のテーブルで読書をなさっておられるのに。
そうですね。今日は特別ですからね。キッチンからも甘い香りがいたします。
高いところに飾りを付けるのを手伝われていらっしゃるのですね。
ロビン様が能力を使う度に散る花びら。実はワタクシ擽ったいのですが、これは何と言う花なのでございましょう。
おやおや、女性がそんなに大きな声を出されて。誰とお話していらっしゃるのですか?


ああ、マストの上にいるのはドクターではございませんか。
ドクターも、その能力を最大限に使って、マストの上を飾り付けておられるのですね。
何でございましょう?
ここまで騒いでいても起きないから、病気かもしれない?あの子の事でしょうか。
心配性ですね。
大丈夫ですよ。あの子があんなにも眠るのは、この船だからこそ。ワタクシだからこそです。
手元は器用に飾っておられるようですが。
ん。届かないのですか?身体を大きくしてみても届かないのでございましょうか。


そういう時は、ほら。跳んできましたよ、船長さんです。
ああ、痛い痛い。あまり乱暴にしないで下さいね。
それに、そんなに騒いでは、流石にあの子も目を覚ましてしまいます。
マストからみかん畑へ飾りを引いてこられると?
みかん畑へは、そっとお願い致しますね。あの子が静かに眠っていますから。
あ!ダメですってばっ。悪戯するつもりですか。
可愛いって?だからいけませんって、ルフィ君!ほら、そんなことしてたら。


ほらほら。ナミお嬢さんに怒られてしまったでしょう。
だからお止めましたのに。・・・ワタクシの声は聞こえなかったでしょうが・・・。
でも、ナミお嬢さん。そんなに耳を引っ張る事ないと思うのですが。
ゴムだからと言っても・・・とても痛そうですよ。
それにしても、近くでこんなに騒いでいるのに、あの子はピクリとも動きませんね。
ナミお嬢さんも、そう思いますか。
呆れてしまうと?
そうですね、平和な証拠なのでしょうね。


キッチンからお声が掛かりました。
いつも口が悪いですよ、コックさん。ワタクシ、失礼ながらも改めた方が良いと思うのです。
ほう。開いたドアとともに、いい香りが広がりますね。流石、一流料理人でございます。
今日は、外でお召し上がりですか?ああ、だからシートを引いて準備をしておられたのですね。
11月ですが、本日はポカポカしていていい天気でございます。素晴らしい食事会になると思いますよ。
腕の振り甲斐があるのでは?
ねぇ?















パーティー パーティー サプライズパーティー!!

今日は何の日  誕生日















急に目の前に現れたこの光景に、あの子はビックリするでしょう。
いえ、案外冷静に、何だと問うかもしれません。
しかし皆様、知っていらっしゃる。
それを言うあの子の顔が、とても嬉しそうなのを。とても、幸せそうに笑うのを。
ワタクシも見えますとも。
閉じる事が出来ないこの目でも、皆様方の目指す場所を真っ直ぐ見つめる事しか出来なくとも、見えるのですよ。
照れくさそうに、擽ったそうに笑うあの子。
そんなあの子と、パーティーの成功を喜ぶ皆様方が。
何て素晴らしいのでしょう。この場にいれることは、何と光栄なのでございましょう。















パーティー パーティー サプライズパーティー!!

今日は何の日  みんなの日















パーティーが終わって、皆様寝静まった頃。
実はワタクシ知っているのです。何故って?だって、ここはワタクシそのものでございますから。
ケーキを焼き甘い香りを纏ったままのコックさんと、あの子がそっとキッチンへ入っていく姿。
騒ぎ疲れて眠ってしまった皆様にそっと毛布を掛け、ロビン様とナミお嬢さんを部屋へとお送りした優しさに免じて。
何よりも、あの子の誕生日に免じて、お見逃しいたしましょう。
本日もお疲れ様でした。
冷たい夜のカーテンが開くまで、どうぞごゆるりと。二人きりで。















パーティー パーティー サプライズパーティー!!

今日は何の日  二人の日

















「surprise party」end



「ないしょ」・・・パーティをゾロに気付かれないように。
「ゆびきり」・・・(汗)きっと、ゾロには言わないようにって皆でしてたんですよ☆(逃)

誰が喋ってるか、分かりました?(笑)
こうしてお祝い出来ることが本当に幸せであり、光栄です。
ゾロ、お誕生日おめでとう!!!